犬の甘噛み、する人・しない人の謎を解明！原因と対処法、専門家の体験談も紹介

2024年11月11日 2025年2月6日

イヌバカ博士・リキ

「うちの子、私だけ甘噛みしてくる…もしかして嫌われてる？」「他の人にはしないのに、なぜ私だけ？」と悩んでいませんか？

犬の甘噛みは、愛情表現の一つとも言われますが、される側としては複雑な気持ちですよね。特に、特定の人に集中していると、不安になってしまうのも無理はありません。

実は、犬の甘噛みには様々な理由があり、それを理解することが問題解決への第一歩です。

この記事では、犬が甘噛みする人としない人の違い、隠された心理、そして具体的な対処法まで、丁寧に解説していきます。

愛犬の気持ちを理解し、甘噛みと上手に付き合っていく方法を一緒に見つけていきましょう。

Contents

なぜこの人だけ？犬が甘噛みする相手を選ぶ３つの基準
子犬vs.成犬！年齢別・甘噛みの対処法
今日から実践！専門家が教える甘噛み解消ステップ３
- さらに効果的な甘噛み防止トレーニング！
- やってはいけないNG行動！
甘噛みだけじゃない！犬のボディランゲージを読み解くヒント
Q&A：甘噛みに関するよくある質問
まとめ：甘噛みを通して愛犬との絆を深めよう

なぜこの人だけ？犬が甘噛みする相手を選ぶ３つの基準

犬の甘噛みには、必ず理由があります。そして、その理由を紐解く鍵は、犬が甘噛みする相手に見つけることができます。

一体どんな基準で相手を選んでいるのでしょうか？実は、私たち人間の想像以上に、犬は複雑な思考回路で判断しています。

「信頼と愛情」で甘噛み

最も多いのは、信頼している相手に甘える気持ちの表れとしての甘噛み。

特に子犬は、親や兄弟犬とのコミュニケーションで甘噛みを多用するため、飼い主にも同じように接することがあります。

まるで「大好き！」と言っているかのように、優しく甘噛みしてくる場合は、愛情表現の可能性が高いでしょう。

「遊びの延長」で甘噛み

特に子犬や若い犬は、遊びの興奮が高まると、つい甘噛みしてしまうことがあります。じゃれ合っているうちに興奮がエスカレートし、つい噛み付いてしまうのです。

この場合、犬は悪意なく、遊びの一環として甘噛みしています。

Aさんのケース（甘噛みされやすい人）

Aさんはポメラニアンのモモちゃんとよく遊ぶが、遊んでいる最中に頻繁に甘噛みされます。

Aさんは手を動かしながらじゃれつくことが多いため、モモちゃんは「手＝遊び道具」と認識し、遊ぶたびに手に噛みつくクセがついてしまったようです。

さらに、Aさんは噛まれても「ダメ！」とはっきり伝えず、つい笑ってしまうことがあるため、モモちゃんは「噛んでも問題ない」と学習してしまっています。

Bさんのケース（甘噛みされない人）

Bさんは、ラブラドールのレオくんと遊ぶ際に手ではなくおもちゃを使い、興奮しすぎる前にクールダウンの時間を設けています。

その結果、レオくんは「噛むと遊びが終わる」と学習し、Bさんの手を噛むことはなくなっているとのことです。

「反応が面白い」で甘噛み

甘噛みされた時に、飼い主が大きな声を出したり、驚いた反応を見せると、犬は「面白い！」と感じてしまうことがあります。

まるでゲームのように、反応を楽しむために甘噛みを繰り返すようになることも。

甘噛みされやすい人の特徴

テンションが高く、興奮しやすい
遊び中に手をよく動かす
噛まれた時にはっきり叱らず、笑ってしまう
香水やハンドクリームをつけている（犬が興味を持ちやすい）

甘噛みされにくい人の特徴

低めのテンションで落ち着いている
しっかりと「噛んではダメ」と伝えている
おもちゃを使い、手を噛ませる機会を作らない

子犬vs.成犬！年齢別・甘噛みの対処法

子犬と成犬では、甘噛みの原因や対処法が異なります。

子犬の場合は、歯の生え変わりによる不快感や、社会化プロセスにおける学習が主な原因である一方、成犬の場合は、ストレスや欲求不満のサインである可能性も。

年齢に合わせた適切な対応をすることが大切です。

子犬の甘噛み対策
何かを噛みたい欲求が強い時期なので、噛んでも良いおもちゃをたくさん用意しましょう。

甘噛みしてきたら、おもちゃに注意を向けさせ、遊びに誘導します。

「ダメ！」と叱るよりも、「こっちで遊ぼう！」と優しく声をかける方が効果的です。

Aさんの改善例

噛まれたときに「痛い！」と大きめの声を出し、すぐに遊びを中断
手ではなくおもちゃを使って遊ぶように変更
興奮しすぎる前にクールダウンの時間を作る

これを徹底した結果、モモちゃん（ポメラニアン）は 2週間ほどで甘噛みをしなくなりました！

成犬の甘噛み対策
成犬になってからの甘噛みは、ストレスや運動不足、要求吠えと関連している場合が多いです。まずは原因を探ることから始めましょう。

十分な運動、精神的な刺激、そして一貫したしつけで、甘噛みを抑制することができます。

今日から実践！専門家が教える甘噛み解消ステップ３

愛犬の甘噛みを効果的に解消するために、具体的なステップを３つご紹介します。

これらのステップを踏むことで、甘噛みの頻度を減らし、愛犬とのより良い関係を築くことができるでしょう。

無視作戦
甘噛みされたら、オーバーリアクションせずに、静かにその場を離れましょう。犬は反応がないとつまらなくなり、甘噛みをしても意味がないことを学習します。
代替案の提示
噛みたい欲求を満たすために、安全なおもちゃやガムなどを与えましょう。おもちゃで遊ぶことを褒めてあげることで、甘噛み以外の行動を強化することができます。
褒めて伸ばす
犬が良い行動をしたときは、積極的に褒めてあげましょう。甘噛みをせずに穏やかに過ごしている時、おもちゃで遊んでいる時など、良い行動を強化することで、甘噛みを減らすことができます。

さらに効果的な甘噛み防止トレーニング！

「無視作戦」「代替案の提示」「褒めること」に加えて、さらに効果的なトレーニングを実践すると、より早く甘噛みを減らせます！

① インパルスコントロール（衝動抑制）を鍛える

犬が興奮しすぎると甘噛みが出やすくなります。そのため、遊ぶ前に落ち着かせるトレーニングを行いましょう！

■ 方法

「オスワリ」「マテ」をマスターする
- 遊ぶ前に必ず「マテ」をさせて落ち着かせる
- 興奮しすぎない習慣をつける
遊びの最中に興奮しすぎたら中断
- 甘噛みが出たら 「ストップ！」 の合図で遊びを中断
- 犬が落ち着いたら再開し、「噛むと遊びが終わる」と学習させる

② 「噛む強さのコントロール」を教える（バイト・インヒビション）

犬は、どのくらいの力で噛むと痛いのかを理解していないことがあります。そこで、「噛む強さ」を調整できるようにするトレーニングを取り入れましょう！

■ 方法

犬が甘噛みしたら「痛い！」と大きめの声を出す
- 犬に「噛むと嫌がられる」と学ばせる
手を引かずに「静止」する
- 急に手を引くと、犬は反射的にもっと噛みたくなる
- 手を動かさずにじっとして、犬が口を離すのを待つ
噛むのをやめたら「いい子！」と褒める
- 「噛まない方が褒められる」と学ばせる

③ 「適切な噛む対象」を教える（おもちゃトレーニング）

犬が何かを噛みたい衝動は止められません。だからこそ、「何を噛んでいいのか」を明確にしましょう！

■ 方法

おもちゃを常に用意し、噛んでいいものを教える
- ロープ系のおもちゃや、噛み応えのあるガムを使うと効果的
甘噛みしたら即座に「ダメ！」→ おもちゃを渡す
- 手を噛んだら、「ダメ！」とはっきり伝え、すぐにおもちゃを渡す
- おもちゃを噛んだらすぐに「いい子！」と褒める
おもちゃで遊んだら、ご褒美を与える
- 「噛む＝おもちゃを噛むといいことがある」と学習させる